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不忍ブックストリートの50冊~その4

2005-10-31

※「不忍ブックストリートの50冊」で私が選んだ本の紹介です。経緯はこちら。
※その1はこちら
※その2はこちら
※その3はこちら

もうスグ終わるというのに未だ2冊分残っていますが、今回は一番売れているらしい『タモリのTOKYO坂道美学入門』です。

タモリのTOKYO坂道美学入門前回の『犬はどこ?』でも触れましたが、駄犬は夜なにをしてるんだってくらいよく寝るわけで、場所柄(坂は呼んで字の如く、下町ではなく山の手が殆ど)駄犬ではないんでしょうが、狸坂でも犬が寝ていてタモさんも犬が寝るほどの良坂といっています。
坂というと、どちらかといえば猫が似合う気がします。屋根や塀を渡り歩いているからでしょうか。
犬の散歩に坂道はキツいんでしょうが、猫は坂を上から見ているような気がするのに対し、犬は地面から見上げている印象があります。そういえば日常、平坦な道ばかりだと、路面を意識してみる機会はあまりないように思います。遠近法で自然と見えてくるかもしれませんが、そこまで長い一本道は東京にはそんなにないのではないでしょうか。
坂に差し掛かると、どうしても見上げる、もしくは見上げますから、いつのまにか路面というものをいつも以上にみてしまいます。子供でもいれば、目線を下げる際にふとした路面の変化に気づかされる場面もあるでしょうが、そうでもないとあまり注意を払うこともないでしょう。
また犬の散歩をする場合、路上にはいろいろ危険なものがあり、タバコの吸殻やガラスの破片など、肉球によろしくないものも意外と多く落ちています。
押井守シネマ・トリロジー 初期実写作品集以前に紹介させていただいた、『立喰師列伝』の著者である押井守の映画『ストレイドッグ』に、台北の昭和30年代のような路地裏を彷徨うシーンがあるのですが、これのカメラアングルが異常に低いのです。明らかに、昭和30年代を野良犬が彷徨う視点で撮影されていて、いつのまにか学生運動のような闘争の中に迷うというシーンになっています。10分以上も続く長いシーンですが、この路面の目線と坂道で気づく路面への目線が、なんだかダブってしまったのです。
そんなこんなも含めて、坂というのは人を犬目線にしてくれる装置なんじゃないかなぁと最近思うわけです。

ところで、それとは別に、本著が「不忍ブックストリートの50冊」で現在一番売れているということに戸惑いを覚えてます。
というのは、このような企画は少なからず書店の活性化を担うわけで、いうなれば、読書を推進する意味合いが強いわけです。となると、タモさんには申し訳ないのですが、本著は読書に値するのか?という疑問を抱かずにはいられません。
もちろん、個人的には読書だと思ってますし、雑誌やマンガは読書には含まれないと言われるようですが、そんなもんメディア差別だと思ってます。個々の作品タイトルを挙げるならまだしも、メディア自体に優劣をつけるのは横暴です。大衆性のあるものの否定じゃないかと、憤ってしまいますが、まぁ大衆的なものの方が圧倒的に読まれているわけで、それにビビッて差異化をはかっているだけなんでしょうけど。
それはともあれ、そういう目でみられる可能性があるなかで、しかもタモリというネームバリューがあるところをもってきて、卑怯なんじゃないかって思われないかと心配しているわけです(売上レースがあることを当初しらなかったもので^_^;)。もちろん、そこそこ話題になった本でありながら、なかなか書店で気軽に手を取れる状況になかったので、こういうフェアで多くの方の目にとまってほしいと思って推薦したのですから、自分自身卑屈になる必要はないんですけど、往来堂側に迷惑かけることにならなければと危惧しているわけです。

そういう意味でも本著を、読むために読む本じゃなくて、歩くために読む、自分の興味あるものをさらに楽しむための本として、使ってほしいのです。
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